死別後を生きる

2015年春 夫と突然死に別れ…
ふたりの子どもとともに残された
わたしのココロ模様

手紙

さんじゅうし

〇〇ちゃん

今、本日2個めのアイスを食べました

1日1個って決めてるんだけど、

もし明日の朝、目が覚めなかったら食べ損ねたコトを後悔するなと思って笑笑


死に別れて11年もの年月がたったけど、

今だに「今日」の訪れを確信するとがっかりしてるよ

なかなか迎えに来てくれないねぇ

よく言ってくれてたのにね

「迎えに行ったろか」

「送ってったろか」 って。


🐻も🐶も立派になって巣立って行ったよ


わたし、頑張ったよ


ひとりになったこの家で

〇〇ちゃんが残してくれたこの家で

おかげさまで静かに幸せにくらしているけれど


今日、ふと思ったよ


こんな暑い日(〇〇ちゃんはこんなにも暑い夏は知らないね) 今日は土曜日、

会社が休みだったら


生きてたら…

生きてたら、どんな風にふたりで過ごしていたんだろう


出不精のわたしはやっぱり出かけるのを渋って、〇〇ちゃんはひとりでゴルフの打ちっぱなしとかに行ってたかな

食料品の買出しくらいは一緒に行ってたかな

買い物袋をサッと持ってくれてたかな

それとも

同じ空間にいながら、それぞれがネットサーフィンしてたかな

アイス食べてサクッとソーメンでも食べて

ポツポツと仕事の話をしてくれてたかな

いやいや、今でも忙しくて、休日出勤してたかな

そうだったら

夜はどこかで待ち合わせて、晩ごはん食べに行ったかな

帰り道、子ども達のこと仕事のことわたし達の将来のことなんかをおしゃべりしながら、

手をつないで歩いてたかな

「暑いね〜」って言いながら、あたたかい気もちでふたり並んで歩いてたかな


たったこれだけのことが

わたしのこれからの日々にも「絶対にない」ということが、たまらなく悲しい


はやく会いたいなぁ

帰還

さんじゅうし

もう生まれ変わらない


わたしは空であり海であることを知っている


ここでの仕事は完遂した


あれから山の稜線をずっと辿っている感じ

フワッと浮きそうで浮かない

なかなか空に溶けこまない

海深くに沈みこまない


ほんの少しの光を遮る何かが帰路を阻む


困ったな…



ここに迎えに来て

手を引いて

家に連れ帰ってほしい




こころの底から寂しく思う

さんじゅうし

まもなく下の子がここから巣立つ

昨年秋には、一足早く上の子も


主人が亡くなって、わたしの最大の使命が

この子達をしっかり育てて社会に送り出すことだった

ふたりとも、優しさはそのままに、

誠実で責任感のある大人に成長してくれた


ありがとう



ありがとう

わたし達夫婦のもとに生まれてきてくれて

子育ての苦労と楽しさを味あわせてくれて


まあるくて柔らかくて…可愛かったな


わたしはいつもイライラして怒ってばかりいたけれど

「育児は育自」

育児を通してほんとに自分を育ててもらいました


親だから

親だから心配は尽きないけれど

これからは、きっと自分の足で

しっかりと生きていけるだろうと信じています


いつもいつまでも

ふたりの幸福を祈っています








こんな思いを語り合いたいのに

やっぱりいない