死別後を生きる

2015年春 夫と突然死に別れ…
ふたりの子どもとともに残された
わたしのココロ模様

厄介なこころ

親子ほど年の離れた

こころ優しい夫人に声をかけられた。


「一年たったわね。

少し落ち着きました?

…落ち着かない…わよね。


でも、あなたの人生だから。

みんないつかは別れがくるし

あなたは人より早かったけど…。」


「一日一日を、

なんとかやり過ごしている感じです。

おっしゃるとおり、

これがわたしの人生です。

仕方ないですから。

こればかりは…

もうどうしようもできませんから。」


「それはわたし達だって同じよ。

この年になれば、

いつ何が起こるかわからない。

だから一日を精一杯生きる」



人生の先輩として

一所懸命わたしを

慰め励まそうとしてくださってるのは

よくわかる。


でも

家に帰ればご主人のいらっしゃる方には

どうしたって

この痛みはわからないだろう。

毎日

『歯をくいしばって』

寂しさに堪えて生きる苦しさなど

想像できないだろう。



(お願いだから、

わかった風な慰めを言わないで。

傷口に塩を塗るようなことはやめて。)


相手の善意がわかるから

その場にいることが

いたたまれなくなる。




ご主人と人並みに長く

共に生きて過ごせている今の幸せを

どうぞ大切になさってください。



伴侶との死別を経験した先輩として

今度はわたしから

こう伝えてみようか。