死別後を生きる

2015年春 夫と突然死に別れ…
ふたりの子どもとともに残された
わたしのココロ模様

壊れてゆくわたし

「俺と結婚してよかった?」


と聞かれたことがある。


わたしが死ぬ間際に答えると返事をした。

答えを聞かずに彼は先に逝ってしまった。



6年前の春、主人と死別した。

その間、子どもふたりの進学・就職を見守り励まし支えてきたが、問題を抱え、自立には未だ遠く…崖っぷちの小道から落っこちないかとハラハラこころは忙しない。



わたし自身も、自分と家族のためによかれと思って転職してみたが、身体は疲弊しこころは病み、結局働けなくなってしまった。

無職になってまるっと一年たつが、今後の目処も全くたたない。


手首を骨折し、円形脱毛症になり、睡眠中の食い縛りで一気に歯のトラブルに見舞われ、

昨日の朝は目覚めた途端、周囲の景色がぐるぐる回っていた。


不幸だとは思っていない。

ただ…

ただ、毎日が悲しい。



死別前の人生をプラス、後の今日までの人生をマイナスだとしたら、その絶対値は等しい。

だから


「俺と結婚してよかった?」


の質問に答えよう。


「トントンだな」



少なくともわたしにとっては、

死別とは修復不可能な破壊行為の体験だった。

自分が今、人生の山を下っているのがよくわかる。

傷だらけになって正に人生の「山場」を越えた今は、安堵と平安の中で癒されるため、一日も早く麓の平地にたどり着くことばかりを願っている。