抉られる思い
たとえば。
心臓を半分
失なってしまったとしたら
その身体の生命活動は
そこで終わりを迎える。
わたしの胸の内にある
こころの心臓…
といったらいいだろうか~
ハートは、
主人の死と共に
半分なくなってしまったのに
それでもこうして
わたしは生き続けている。
だからなのだ。
主人が亡くなってから
ずっと
生きていることが大変
と思ってきた。
『どう』大変なのか、
そこは説明ができなかった。
ハートは半分死んでいるのに
(心臓の死だったら身体はとっくに死んでるのに!)
身体だけは生きている
このアンバランスさ!
この不自由さ!
死にながら
生きている自分について
語ることばはない。
死を経験したことのない人に
死の感覚がわかろうはずがない。
だからわたしの気持ちなど
誰にもわかりっこない。
仕方のないこと。