死別後を生きる

2015年春 夫と突然死に別れ…
ふたりの子どもとともに残された
わたしのココロ模様

墓友

主人の突然の死は

倒れてもおかしくないほどの

大きな衝撃だった。

でも

ふたりの子ども達との

日々の暮らしのために、

倒れないように

自分を保つために

なるべく今までと変わらない

生活を送るようこころがけた。


ある講座に通っていた。

6回シリーズの5回目は

主人が亡くなって間もなくのことだった。

集うメンバーとは

ほとんど会話を交わすことはなかったが、

この日

たまたまある女性と

話をすることになった。


話の流れから、

思わず初対面同然の彼女に

主人のことを話してしまった。

すると彼女も

「わたしも5年前に夫を亡くしました」と。

わたしと同じ年頃に

ご主人と死に別れていらっしゃった。


「こういう(わたしと彼女との)出会いって

偶然じゃないと思いますよ。」



彼女はわたしの吐露する思いを

かつての自分の姿と重ね合わせながら

静かに受けとめ、

その後の気持ちの変化などを

話してくれた。

わたしは今、

おおむね彼女が話してくれた通りの

心境の変化をたどっている。



それから…お墓。


彼女の亡くなったご主人の思い

彼女自身の思い

現実的な問題

~それらのことをトータルに考えて

彼女はあるお寺の永代供養墓に

ご主人を埋葬したと話してくれた。


そしてわたしの主人。

当初は実家にある家の墓に

納骨する予定だった。

でも訳あって四十九日に納められず

一周忌後となった。


よく晴れた先日。

わたし達は

彼女のご主人と同じお墓に

主人のお骨を納めた。

わたしもいずれそこに入る。

おそらく彼女も。


寂しくとも不思議にあたたかい縁。

どうぞ末永く

よろしくおつきあいくださいね。