修復
あの日主人は逝ってしまい
もう二度と~ただの一度とて~
この世では会うことはできないのだと
毎日毎日
来る日も来る日も(そう、今朝も)
自分に言い聞かせ
諦めさせてきたからだろうか
主人を喪うという
あの凄まじいこころと身体の動揺が
強く深く刻みつけられた細胞で
わたしの身体は
新しく生まれ変わり
全身全霊
寂しくて哀しくて痛いのが
当たり前になってしまったようだ。
ただ
こころには相変わらず
おおきな穴が空いているけれど
そこが
うすーい膜で覆われているのに気づく。
主人との優しい思い出が
主人の優しさが
愛が
そおっと穴をふさいでくれている。
なんか泣けてくる。